あのアマゾンも失敗していた!?製品開発の落とし穴
ターゲットを明確に定めなかった、市場ニーズを把握し切れていなかった、競合他社と差別化しきれていなかった…など、製品開発
における落とし穴はあらゆる場面に存在しています。
中小企業庁による令和4年時点でのデータによると、日本国内での中小企業の倒産理由として最も多いのが「販売不振」であり、多くの人材・資金・時間を投資したにも関わらず「開発した製品が市場ニーズと合わなかった」という理由で、その存在が世に知られることもなく市場からこっそりと姿を消した製品がほとんどだと言えるでしょう。
顧客の潜在的ニーズに訴えかけるだけの市場開拓能力や広告費を持ち合わせた企業であれば、これまで存在しなかった全く新しいコンセプトを世に広め、大きな市場シェアを獲得することも可能ですが、多くの企業にとって消費者のニーズや期待に応え続けることは継続的な課題となっています。
かつてアメリカの経済学者であるフィリップ・コトラーは「購買行動の4要因」として、「文化的要因」「個人的要因」「社会的要因」「心理的要因」の4つを挙げ、これら4つの要因が引き金となり購買行動が起きると提唱しました。
社会全体の変化のスピードが加速した今、これらの要因も常に変化の渦中にあり、新型コロナウィルス感染症の広がりもその1つの例であるように、消費者の価値観は多様化し、流動的です。
少し前の話になりますが、世界最大ECサイトのアマゾンが『ファイアフォン』というスマートフォンを開発していたことを覚えている方も多いのではないのでしょうか。
実はアマゾン史上最大の失敗とも語られるこのスマートフォン開発。開発期間は約4年、当時のCEOジェフ・ベゾス自らが満を持して発表したスマートフォンは2014年7月にリリースされたものの、販売不振から2015年9月には販売中止となりました。
あのジェフ・ベゾス肝煎りプロジェクトが僅か約1年の内に失敗に終わった要因の1つは、まさに開発した製品と顧客ニーズとの不一致でした。他にはない製品を開発しようと長年に渡って製品開発に勤しんだものの、その結果として、スマートフォン市場の変化のスピードや顧客の求めるものに上手く対応できなかったことが原因だと言われています。
事業成長においてトップクラスの戦略家であるアマゾンですら、こうした失敗をしているという事実を考えると、変化の速い市場で顧客の新たな要求に答え続け、求められる製品開発を行うことの難しさと重要さを伺い知ることができます。
ビッグデータを活用して差をつける
前述した通り、市場開発能力や資金を蓄えた企業や、失敗後の軌道修正をする余力のある企業にとっては、いわゆるプロダクト・アウトの考え方を採用し、プロトタイプを活用しながら顧客の反応を吸い上げ、随時軌道修正を行うアジャイル的な製品開発を実行することも不可能ではありません。
しかし多くの企業にとっては、それはあまりにも大きなリスクを伴うことであり、新製品の開発コンセプトをまとめる段階でどれだけ具体的なターゲットに対して、確実に必要とされる製品、もしくは他社と比較した際に確実に優位に立つ製品アイディアを生み出せるのが、その先の成功への第一歩となります。
顧客の本音はデータに現れる
顧客のニーズを把握する手段として最も有効なのは「顧客の声を直接聞くこと」というのは周知の事実です。兼ねてから、お客様アンケートの実施によって自社製品の評価を把握したり、口コミでどういった噂が流れているかをモニタリングしたり"顧客の声を聴く"という行為は多くの企業が実施している部分です。
しかし、ここで問題になるのが回答結果の正確さです。一般的なアンケート調査では、事実とは異なる結果が戻って来る、もしくはそもそものブランドイメージなどによって左右されやすい消費者の無意識下での行動が回答結果に反映されにくいといった問題点が残ります。
そうした中で、近年のマーケティングにおいては、データから見られる消費者インサイトがさらに重視されるようになり、企業から積極的に顧客へ問いかけるプッシュ型の調査よりも、顧客の行動パターンを映し出す鏡としてのデータを利用して、より顧客の"本音"を捉えようとする動きが出てきているのです。
ビッグデータをAIで分析するDatalkのサービス
ビッグデータ解析と、データから読み解いた情報を実際に自社の製品開発に反映させるまでには、分析の目的を設定する過程から、データの取得、収集したデータの可視化、分析に必要なデータの洗い出し、そして実際の分析など多くのステップを踏む必要があります。
しかしその一方で多くの企業が、データを集めたものの、実際にそのデータ活用を推進するための人材不足・知識不足に陥っているという現状があります。
そうした企業におけるデータ活用推進の課題を解決するため、DatalkではECサイト用での自社および競合他社のパフォーマンス分析サービス『DATALK(データトーク)』を提供しています。
データの活用領域としては、アマゾンや楽天など、日本国内の代表的ECサイトのデータを対象に、自社と市場全体の比較や、過去から現在に至るまでのパフォーマンス分析と将来予測の視点で役立てることができます。
どのような地域で、どういった製品に対してどういった消費行動がなされているのか、特定のキーワードに関してどのような販売トレンドが見て取れるのか、チャネルごとの消費者行動などを可視化して分析できるため、消費者の行動をタイムリーに把握し、自社の販売戦略に積極的に調査結果を採り入れるためのサポートツールとして活用いただけます。
また、コンサルタントによるレポート作成のサービスも行っているため、分析結果からどのような洞察を導き出せば良いのかコツが分からない、という課題も解決することが可能です。
業界全体のトレンドを可視化できるため、自社の商品企画にインサイトを役立てることができる
データを読み解くツボを押さえる
ビッグデータの価値は付加的に与えられるものであり、データ自体に本質的な価値がある訳ではありません。消費者の今の声を把握するためには、日々のデータ集めだけで満足するのではなく、蓄積したデータをどのような観点で比較・分析し、いかにして仮説を実証し、自社の販売戦略に反映させるのかというコツを抑える必要があります。
そうした消費者の生の声をデータから読み解くためのサポートツールとして『DATALK』をぜひ今日からビジネスに活用してみて下さい。
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